asahi.com(朝日新聞社):錦鯉30匹、1億円超ナリ 血統書つき - 社会: "血統書付きの錦鯉(ごい)が11月3日、前橋市のぐんまフラワーパークで初めて一般公開される。名前が付いた30匹がお目見えし、総額は1億円を超えるという。"
田中角栄が錦鯉に凝っていたが、彼ももう死んでしまった。ニッポンはみんなビンボーになってしまったというのに、いったい誰がこんなものにお金を払うのだろう。
都市の「お金持ち」にはとてもそんな余裕はないだろう。たとえ六本木ヒルズに住んでいたところであの建物に錦鯉を飼える設備はないはずだから。こんな物を買えるのは、戦後の自民党ばらまき政治のおかげで散々儲けたイナカのお金持ちに限られている。それも年寄り。あいつらは、世界的な大不況にもかかわらず、どうしてどうして、おカネを唸るほど持っているのである。だからこんな鯉商売も安泰。
最近、ニッポンの文化はどんどん「イナカ化」しているように見える。お金が全てイナカに集中してしまうシステムだから、ニッポン文化もスポンサーである「イナカ住民指向」となってしまったのだ。カネがすべての現代社会である以上、これはしようがない現象なのであるが(体制派のNHKは言うに及ばず、民放テレビもおカネを持っているイナカ既得権集団の宣伝塔に成り下がって「オイシ〜!番組」ばかり)、なんともやりきれない。民主党も政権を取ったら「自民党化(利権政党化)」してしまったから、今後もこの傾向に変わりはないのだろう。
錦鯉や初物なんかに巨額のお金を払う風習は、江戸時代の身分制度のもとで基本的な生活財にお金を使うことを禁じられていた江戸町人が遊郭などへの刹那的なおカネの費消で自己満足するしかなかった浪費性向に由来すると言う。それこそニッポン文化だとか言うアホもいるが(日経連載中の山本一力「おたふく」がそうだね)、もとより健全な風潮ではない。ニッポンは再びあのような不健全な社会に逆戻りしつつあるように見える。
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